面接で必ず質問される自己PRで「観察力」を強みとしてアピールしたいと考えている方向けの記事です。
「観察力」が強い人は状況や、人の感情の変化に敏感に反応できます。
置かれている状況の変化や、お客様や周囲の仲間の心情の変化に気付ける人は、先回りして行動できるので職場でも重宝されます。
そのため、就職活動においても「観察力」は高く評価されます。
しかし、自己PRで上手く伝える方法を理解していないと、面接官に強みを評価してもらえません。
最悪の場合は逆にマイナス評価されてしまうことさえあります。
そこで、本記事では以下のようなお悩みを解決したいと思います。
- 自身の強みである「観察力」をどう伝えたら良いのか・・・
- どんなエピソードなら「観察力」が伝わるのか・・・
- ネガティブに評価されてしまう可能性ってあるのか・・・
本記事を最後まで読めば、自己PRであなたの持ち味である「観察力」が評価されるアピール方法が理解できるようになります。
本記事の信憑性
- 筆者は現役の大手企業の新卒採用責任者
- 3年間で1,000名を超える学生との面談・面接を経験
- 専門は新卒採用戦略企画(2,000名参加の企業向けフォーラムで採用戦略が紹介される)
目次
そもそも自己PRでアピールできる「観察力」の定義とは?
観察力とは「相手のことをよく知る力」です。
観察力が強い人は、表情や声色・ジェスチャーなどから相手がどのようなことを考えているか把握できます。
また、ビジネスシーンでは対人だけでなく、状況や関係性を正しく把握する力を指します。
「観察力」と「洞察力」の違い
「観察力」とよく似た力として、「洞察力」が挙げられます。
「観察力」と「洞察力」の違いを端的に表すと、以下の通りです。
観察力と洞察力の違い
観察力・・目に見えることを正しく理解する力
洞察力・・目に見えないことも汲み取って推察する力
このように、観察力と洞察力では、その対象が「見える」か「見えない」か、「現在」か「未来」かという違いがあります。

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参考自己PRで『洞察力』を上手くアピールする3つのステップ(例文付き)
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『観察力』をアピールする自己PRの伝え方
面接官にあなたの「観察力」という強みをアピールするためには、自己PRの「型」を理解しておく必要があります。
以下の3ステップで訴求すると簡潔で印象に残りやすい自己PRが可能になります。
自己PRの型
- STEP1:「主張」・・あなたの強みは何か
- STEP2:「根拠」・・学生時代にあなたの強みをどう活かせたのか
- STEP3:「訴求」・・企業であなたの強みがどう活かせるのか
では、具体的にそれぞれのステップについて解説していきます。
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参考面接の合格率が圧倒的に高まる話し方(2つのことを意識するだけ)
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STEP1:主張
自己PRでは、エピソードから語り始めるのではなく、まずは「アピールしたい強み」から語り始めるべきです。
というのも、具体的なエピソードから語り始めてしまうと、面接官は「強みは何かな?」と考えながらエピソードを聞かなければならず、ストレスを感じてしまうからです。

そういった事態を回避するためにも「主張→根拠」の順で伝えることは必須です。
誤った自己PR
私は学生時代に〇〇に打ち込んでいました。その中で~。(根拠)そのため、私の強みは「観察力」です。(主張)
正しい自己PR
私の強みは「観察力」です。(主張)というのも学生時代に打ち込んだ○○という経験の中で~からです。(根拠)

STEP2:根拠
次に、あなたが主張した強みを証明する「根拠」を提示する必要があります。
「私には観察力があります」と一方的にアピールしても、面接官は評価してくれません。
根拠となるエピソードを伝える必要があります。
エピソードで強みを伝える際、アピールできるポイントは以下3つあると言えるでしょう。
強みをアピールできるポイント
- 動機:「なぜ頑張れたのか?」の説明に強みを織り交ぜる
- 思考:「どう考えたのか?」の説明に強みを織り交ぜる
- 行動:「どう行動したのか?」の説明に強みを織り交ぜる
動機形成に「観察力」が発揮されたことを伝える
状況を正しく把握したことがキッカケで何かに取り組んだ経験を伝えることで、「観察力」をアピールできます。
周囲の人や、置かれた状況をよく観察した結果、自分が取るべき行動を見出せる点をアピールしましょう。
仕事においても、お客様や周囲の人の様子、ワークフローの変化を敏感に察知して素早く行動できる人は評価されます。
ポイント
観察して終わりでなく、行動に結びついていることをアピールしましょう。
例文
私はアルバイト先の塾において、新人講師向けに授業スケジュールの作成を徹底させようと考えました。
というのも、普段授業を行っていると、担当する講師によって生徒の学習進捗度合いがかなり異なっていることに気付いたからです。
そのため、予習復習がしやすい授業スケジュールの作り方を新人講師に徹底指導しようと決意しました。
思考に「観察力」が活かされた経験を伝える
課題解決を検討する際に、まずは現状を正しく把握しようと考えた経験を伝えることで、「観察力」をアピールできます。
何か課題に直面した時に、いきなり闇雲に行動するのではなく、まず状況を正しく整理しようとする姿勢をアピールしましょう。
仕事において、目の前の課題の対処に追われる人は多いですが、高いパフォーマンスを発揮できる人はまず状況を整理してから課題に取り組むことが多いです。
ポイント
状況をどの程度整理してから行動に移そうとしていたのか明確に伝えよう。
例文
私が勤めていたカフェではコーヒー豆の売り上げが芳しくなかったです。
そこで、私はコーヒー豆の売上が低い理由が、①認知度の問題・②商品性の問題・③セールス方法の問題の3つに分けて、どれが最大の課題なのか調査することから始めました。
①についてはお客様が商品コーナーに立ち寄る頻度、②については商品に興味持ったお客様が棚に戻す頻度、③については販売員のセールス頻度・トーク内容を中心に観察しました。
行動に「観察力」が活かされた経験を伝える
観察結果を行動に反映させられた経験を伝えることで、「観察力」をアピールできます。
状況を観察して得られた情報で、周囲を説得したり、精度の高い解決策を導き出せたりした経験があれば積極的にアピールしましょう。
ビジネスの世界では絶対解は存在しませんが、状況を正しく観察することで成功確率を高められる人は、当然評価されやすいです。
ポイント
「観察」はあくまで、成功確率を上げるための手段であることを理解しておきましょう。
例文
私のアルバイト先の居酒屋では顧客満足度の低下が課題となっていました。
どのようなシーンでお客様の満足度が低下してしまっているのか観察したところ、ファーストドリンクの提供に時間がかかってしまう忙しい時間帯でのクレームが最も多いことに気づきました。
そこで、最も忙しい時間帯である19時~21時の2時間限定で、ファーストドリンク提供専門のスタッフ配置を行うことにしました。
STEP3:訴求
最後に、あなたの強みが会社でどのように活かせるのか添えましょう。
自己PRはSEP2で終えても問題ないのですが、「強みが仕事でどう活かされるか」まで伝えられると、具体的にどのように活躍するのかイメージできます。
勿論、その会社の事業や業務内容を理解していないと訴求は難しいので、企業研究を怠らないようにしましょう。
企業研究については以下の記事を参考にして頂ければ理解しやすいです。
【就活】企業研究の方法「何を」「どこまで」「どうやって」完全解説
補足:自己PRとガクチカの違いは?
また、就職活動で自己PRと似た概念として「学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)」についての質問が存在します。
ガクチカも「学生時代のエピソード」を語る必要がありますが、全くの別物です。
※それぞれの違いについて詳しく知りたい方はガクチカとの違いとは?定義・評価軸・書き方の違いを解説!を参考にして下さい。
『観察力』を自己PRでアピールする際の注意点
「観察力」はポジティブに受け止められることが多いですが、伝え方を誤るとネガティブに捉えられる可能性があります。
せっかくの強みが受け入れられないと非常に勿体ないので、どのように注意しなければならないか紹介します。
注意するポイント
- 「受け身な人」と思われないように注意
- 「行動が遅い」と思われないように注意
「受け身な人」と思われないように注意
観察力が高い人は、人の感情や状況の変化に敏感です。
それが裏目にでて、自ら率先して行動を起こすのが苦手と見做されるリスクがあります。
特に就活においては学生の「主体性」が高く評価されるので、受け身に見えるような自己PRは回避するべきでしょう。

「行動が遅い」と思われないように注意
観察力が高い人は状況整理に多くの時間を費やしてしまいます。
そのため、行動に移すまで時間を要してしまい、機を逸しやすいとマイナスに評価されるリスクがあります。
状況整理に費やす時間を区切っている点をアピールしましょう。

自分の強みを考え直したい・・・という方に
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そのため、『どんな風に評価されやすいのか』を理解した上で就活を進められるようになります。
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自己分析や選考対策に活かせるので、早めに受検しておきましょう。

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【関連記事】キミスカの特徴・評判を現役人事部が解説(就活生による評価まとめ)
【面接対策】深堀り質問への対応するコツ(現役面接官が伝授)
面接でのアピール方法について詳しく紹介しましたが、面接対策としてはまだ不十分です。
面接官からの深堀り質問に回答ができて、やっと面接対策が十分だと言えます。


詳しくは、以下の記事を参考にして下さい。
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【必見】面接官にエピソードを深堀された時に上手く答えるコツ
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あなたの自己PRが通用するか評価してもらう方法
選考を受ける前に、スカウトサービスを活用して自己PRが「企業に評価されるか」を確認することをオススメします。
自己PRを完成させても、面接官に思い通りに評価されるか不安ですよね。
自分で『完璧』と思っていても、以下のように企業視点では『いまいちだな・・・』と感じられることは多いです。
- 客観的視点が欠落した自己PRになる
- 面接官の視点が欠落した自己PRになる
- 伝わりにくい言葉や論理の飛躍が盛りだくさんの自己PRになる
上記のような状態に陥らないためにも、スカウトサービスにあなたの自己PRを掲載してみましょう。
メモ
スカウトサービスとは、登録された自己PRを見た企業の採用担当から特別選考のスカウトが送られるサービスです。
また、登録する自己PRはいつでも編集できるため、「どんな自己PRが企業にウケるのか」を試行錯誤できるのも魅力的です。
なんと言っても、数多くの企業の採用担当にあなたの自己PRを見てもらえるというのは最大のメリットと言えるでしょう。
もし、スカウトを獲得できれば儲けモノ、獲得できなくても改善の余地があるということを選考前に発見できるのです。
ポイント
選考前にスカウトサービスで自己PRが評価されるかテストマーケティングすることが重要


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採用担当によるスカウトサービス徹底比較【キミスカ・OfferBox・dodaキャンパス】
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『観察力』を自己PRでアピールする:まとめ
以上、いかがでしたでしょうか?
本記事では、自己PRで「観察力」を上手くアピールする方法について解説しました。
「観察力」はビジネスにおいて、動機形成・思考・行動のあらゆるシーンでポジティブに作用するため、でも高く評価されます。
しかし、一方で伝え方を誤ると「受け身で行動が遅い」と捉えられかねないので注意が必要です。
本記事を参考に、あなたのを見つめ直して下さい。
以上、最後まで読んで頂いてありがとうございます。