面接で一度は質問されるガクチカ(学生時代に力を入れたこと)で、『学業』をテーマにしたいと考えている方向けの記事です。
大学生活には様々な誘惑が存在します。そんな中、学生の本分で学業に打ち込み続けたとこは立派なアピール材料になります。
学業で優秀な成績を修めた経験がある人は就活でその経験を活かしたいところですね。
しかし、『学業』のガクチカは伝え方を誤ると、「勉強ばかりで社会経験が乏しい」と受け取られるリスクがあります。
そこで、本記事では現役面接官の筆者が「学業のガクチカを魅力的にアピール方法」は勿論、
「どんな力がアピールできるのか」、「面接官にどんな印象をあたえるのか」まで、具体的に解説します。
本記事の信憑性
- 筆者は現役の大手企業の新卒採用責任者
- 3年間で1,000名を超える学生との面談・面接を経験
- 専門は新卒採用戦略企画(2,000名参加の企業向けフォーラムで採用戦略が紹介された実績あり)
目次
ガクチカに絶対必要な4つのポイント
まずはガクチカに欠かせない4つの基本事項を紹介します。
ガクチカは単純に頑張ったことを書けば良いという訳ではありません。
面接官はガクチカを通して、「職場に合うか」「仕事も頑張れそうか」「仕事をこなす能力があるか」といった点を評価しています。
そのため、ガクチカを作る上では以下の4つのポイントを必ず織り交ぜるようにしましょう。
面接官が注目している点
- モチベーションの源泉
- 熱量の高さ
- 仕事での再現性
- 強み
①モチベーションの源泉
面接官はガクチカを通して、何がモチベーションの源泉なのか確認しています。
何が起因となってモチベーションが上がるのか確認することで、自社の仕事があなたに合っているのか評価しています。
そのため、ガクチカを振り返って、なぜ自分がそんなに頑張れたのか、言語化できるようにしておきましょう。
②熱量の高さ
面接官はあなたが仕事に対して、どの程度の熱量を注げるのかガクチカを通して評価しています。
「頑張った」と言えることでも、面接官から見ると「大したことない」と評価されてしまう可能性もあります。
あなたの努力量を証明するためにも、具体的な行動量や思考プロセスを伝えましょう。
③仕事での再現性
面接官はガクチカで発揮されている能力が職場で再現性があるか確認しています。
いくらガクチカでの取り組みが素晴らしくても、職場で発揮できなければ意味がありません。
そのため、ガクチカを書く際はできるだけ、課題が多く、様々な人との調整が必要となったエピソードを採用した方が良いです。
④強み
面接官はガクチカを通して、あなたにどんな強みがあるのかを確認しています。
面接では「あなたを採用する理由」をしっかりとアピールする必要があります。
ガクチカさえ話せば、面接官がちゃんと強みを評価してくれる・・・なんて思ってはいけません。
面接で強みをアピールする方法や、あなたの強みを見つける方法は以下の記事を参考にしてください。
自己PRでアピールできる24個の強み一覧【評価される強み大公開】
【就活】自己分析で『強み』を見つけるコツ(種類と個数まで解説)
大手企業から内定獲得するには強みが3つないと論外?【人事が教える差別化戦略】
学業のガクチカに対する面接官の印象
『学業』に力を注いだガクチカは、面接官に「やるべきことをキッチリできる」といったポジティブな印象を与えます。
学生の本分を忘れることなく、勉強に打ち込んだ経験は特に年配の面接官にはウケが良いです。
一方で、「発想力」や「対人能力」などを伝えることが難しいガクチカでもあります。
学業は決められたカリキュラム通りにコツコツ打ち込むイメージが強いためです。
そのため、これらの力をアピールしたいと考えている場合はガクチカを変えたり、他のテーマのガクチカを準備したりする必要があるでしょう。
また、残念ながら面接官によっては『学業』のガクチカはつまらないと感じる人もいます。
学業のガクチカはどうしてもワンパターンになりがちで、内容が予想しやすいからです。
学業に力を注いだ理由や、効率的に勉強するための独自の方法などを交えて話すことができると良いでしょう。
学業のガクチカのメリット
- 「やるべきことをキッチリ遂行できる」点をアピールできる。
- 年配の面接官は『学業』のガクチカを評価しやすい傾向がある
学業のガクチカのデメリット
- 「発想力」や「対人能力」がアピールしにくい。
- つまらないと感じられるリスクがある。
他のエピソードでガクチカを書こうかな・・・と感じた方
以下の記事を参考にあなたの魅力を最大限に引き出すガクチカを探してみてください!
ガクチカ集はこちら
【就活】どのエピソードでガクチカを書くべき?約50種類のガクチカ紹介
続きを見る
接客経験のガクチカでアピールできる能力
ガクチカを構成する際には、『アピールしたい能力』を明確にすることを意識しましょう。
ガクチカを聞いた面接官が「この学生には○○といった強みが備わっているな」と評価してもらえるような能力を軸にエピソードを練ることが重要です。
では、どのような長所を織り込むと面接官に評価されやすいのでしょうか?
企業によって尺度は様々ですが、以下3つの切り口で能力を探すと良いです。
能力の切り口
- 対課題力:仕事を処理するスピード、仕事のクオリティに関係する能力
- 対自分力:自分の行動や思考をコントロールする際に必要となる能力
- 対人力:人とのコミュニケーション能力
中でも、学業のガクチカでは以下の長所をアピールしやすいです。
学業のガクチカでアピールしやすい能力
- 計画力(=対課題力)
- 持続力(=対自分力)
就活でアピールできる強みについて知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
参考自己PRでアピールできる24個の強み一覧【評価される強み大公開】
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計画力をアピールできる
学業のガクチカでは、「計画力」をアピールしやすいです。
忙しい合間を縫って学業に打ち込んだ経験があれば、どのようにスケジュールを立てていたのかを説明すると良いでしょう。
ビジネスではたった1つの仕事に打ち込める時間は非常に少ないです。
複数の仕事を並行してこなしながら、1つ1つの仕事を高いクオリティで仕上げる必要があります。
そのため、勉学で発揮した「計画力」は面接官に高く評価されることでしょう。
持続力をアピールできる
学業のガクチカでは、「持続力」をアピールしやすいです。
当たり前のことですが、大学で学ぶような学問は一朝一夕で身につくことはありません。
講義をしっかり復習して、応用できるようまでに相応の時間をかけて勉強し続ける必要があります。
仕事においても、ビジネスモデルや顧客について理解するためには、相当な時間を要します。
そのため、モチベーションを切らさずに貪欲に学び続けるストイックさが求められます。
あなたの強みをカンタンに見つける方法
強みを確認したい方は無料の適性検査を受けましょう。
適性検査を受ければ、「自分の強みがわからない」と悩むことはなくなります。
勿論、引き続き自己分析を継続する必要はありますが、自分の強みを正しく把握していれば、ES・面接で堂々とアピールできるようになります。
その点、適性検査はデータに裏付けられた客観的な強みを教えてくれるので、自分の強みを正しく・効率的に見つけることができます。
過去数十万人の受検データから客観的なあなたの特徴を定量的に示してくれるので、
といった疑念を払拭してくれます。
適性検査受検には20分ほど時間がかかり面倒臭いですが、一度受験しておけば就活で遠回りすることもなくなるはず。
まだ受検してない人はさっさと受検しておきましょう。
自己分析用の適性検査は「キミスカ」一択
自分の新たな強みを発見したいという方は、正直キミスカの適性検査さえ受ければ良いです。
キミスカの適性検査は「強み」や「弱み」は勿論、「ストレス耐性」「価値観」「性格」など10項目も診断してくれるハイクオリティな適性検査です。
また、検査結果からあなたの「ビジネス戦闘力」を測定してくれるので、今のあなたがビジネスでどの程度通用するのか、ズバリ教えてくれます。
更に、診断結果から「人物像」や「適性職種」をフィードバックしてくれるのですが、このコメントを面接官に見てもらえばOKなレベルで超絶わかりやすいです・・・笑
適性検査を受験して得られること
- 「強み」「弱み」が細かく診断
- 自己分析が難しい観点も診断
- ビジネス戦闘力という独自診断
- 超絶わかりやすい人物像診断
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【関連記事】キミスカの特徴・評判を現役人事部が解説(就活生による評価まとめ)
強み・弱みを的確に教えてくれる適性検査(OfferBox)
まずはテッパンの適性検査を受験したいという方にはOfferBoxに実装されている「AnalyzeU+」をオススメします。
OfferBoxの適性検査では、「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つのカテゴリーで診断してくれます。
更にそれぞれのカテゴリーを構成する要素を細かく偏差値で示してくれているので、自身の強み・弱みを視覚的に理解できるようになります。
更に、強み・弱みのそれぞれにコメントまでしてくれるので、自己PRやガクチカに応用しやすいのも嬉しいポイントです。
適性検査を受験して得られること
- 「強み」「弱み」が一目瞭然
- ビジネスに必要な能力を網羅的に診断
- 「強み」「弱み」を具体的にフィードバック
- 診断結果を見た大手企業・ベンチャー企業からスカウト
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【関連記事】OfferBox(オファーボックス)の評判・口コミを企業側目線で紹介
学業のガクチカの注意点
学業のガクチカをESや面接でアピールする際に、気をつけたいのは「決められたことしかできない」と思われないようにすることです。
そもそも大学の講義やテストは「答えがある」の枠組みでしかありません。
就職後に待ち受けているのは「答えがない」環境です。
ビジネスではそもそもの課題も自分で見つける必要があり、その解決方法も千差万別です。
更に、選んだ解決方法が正しいかどうかは、やってみないとわからないのが常です。
そのため、いくら勉学に優れていても、課題を発見する力や、臨機応変に課題に取り組む力、周囲の協力を取り付ける力がないと成果を上げることは難しいです。
学業のガクチカをアピールする際、単に勉強をコツコツやって良い成績を獲得したというストーリーでは、上記に挙げたような力をアピールできません。
勉強のやり方そのものを工夫したエピソードや、求められている以上の課題を自ら見つけて取り組んだようなストーリーでアピールすることをおすすめします。
学業のガクチカで質問されやすいこと
学業のガクチカをアピールした際に面接官が質問してくるポイントを紹介します。
面接に臨む前にしっかり準備しておきましょう。
学業のガクチカに関する質問例
- 学業に打ち込めたモチベーションの源泉は?
- なぜ学業に力を入れた?
- 学業に打ち込む過程で工夫したことは?
- 途中で挫折しそうになったことは?その乗り越え方は?
- 学業に打ち込んでどう成長した?
- 最も関心を持った分野や専攻は?
- 学んだことを就職後、どう活かせるか?
- 今後学びたいことは何か?
学業のガクチカ構成と例文
ここまで、「ガクチカの目的」「面接官の印象」「アピールポイント」を紹介しました。
最後にこれらを意識したガクチカの構成方法を例文と合わせてご紹介したいと思います。
学業のガクチカの構成方法
どんなテーマのガクチカであっても構成次第で「受かるガクチカ」にも「落ちるガクチカ」にもなります。
これまで2,000名を超える就活生と面接してきた筆者の視点があなたのガクチカに更に磨きをかける5つのポイントを紹介します。
詳しくは以下の記事を参考にしてくださいね。
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【就活】平凡なガクチカで選考を突破する方法(採用担当が解説)
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学業のガクチカ例文
では、ご紹介したSTARの観点に沿って、学業のガクチカの例文を紹介したいと思います。
学業のガクチカ例文
学生生活を通して最も力を注いだことは学業です。
私は親から自立したいという思いが強く、学費を自分支払っていました。
そのため、他の学生よりも「対価に見合った知識を習得したい」という思いが強く、学業に積極的に打ち込むことができました。
また、私が学んでいた消費者行動論は「消費者の心を動かして購買行動を意図的に引き起こす」という点で、非常に興味深かったのも学業に打ち込めた要因でした。
そのため、良い成績を修めるだけでなく、消費者行動論に対する理解を深め、「実践」で活かせるレベルまで向上させたいという目標を掲げて学業に力を注ぎました。
そこで、座学の授業や教科書を暗記するような勉強方法では消費者行動論の真髄を理解できないと考えたため、講義で学んだ理論を具体的に試す機会も積極的に設けました。
その一つに、ブログの運営をあげることができます。
自身でブログを立ち上げ、サイトのコンセプトやターゲットとなる読者のペルソナを仮説立てて、ターゲットが求めている情報を予測し、コンテンツ化していく取り組みに挑戦しました。
このように、座学や教科書だけに終始せずに、「実践」を交えて学ぶことで、学業に対するモチベーションを維持していました。
その甲斐あって、消費者行動論の本質の一端に触れることができ、座学だけの勉強よりも数段深い知識を修めることができたと自負しております。
社会人になっても、表面的な理解で満足せず、積極的に「実践」の機会を自ら生み出し、アウトプットし続けるような働き方ができればと考えております。
参考面接の合格率が圧倒的に高まる話し方(2つのことを意識するだけ)
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【面接対策】深堀り質問への対応するコツ(現役面接官が伝授)
面接でのアピール方法について詳しく紹介しましたが、面接対策としてはまだ不十分です。
面接官からの深堀り質問に回答ができて、やっと面接対策が十分だと言えます。
詳しくは、以下の記事を参考にして下さい。
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【必見】面接官にエピソードを深堀された時に上手く答えるコツ
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ガクチカが通用するか面接前にチェックする方法
選考を受ける前に、スカウトサービスを活用してガクチカが「企業に評価されるか」を確認することをオススメします。
ガクチカを完成させても、面接官に思い通りに評価されるか不安ですよね。
自分で『完璧』と思っていても、以下のように企業視点では『いまいちだな・・・』と感じられることは多いです。
- 客観的視点が欠落したガクチカになる
- 面接官の視点が欠落したガクチカになる
- 伝わりにくい言葉や論理の飛躍が盛りだくさんのガクチカになる
上記のような状態に陥らないためにも、スカウトサービスにあなたのガクチカを掲載してみましょう。
メモ
スカウトサービスとは、登録されたガクチカを見た企業の採用担当から特別選考のスカウトが送られるサービスです。
また、登録するガクチカはいつでも編集できるため、「どんなガクチカが企業にウケるのか」を試行錯誤できるのも魅力的です。
なんと言っても、数多くの企業の採用担当にあなたのガクチカを見てもらえるというのは最大のメリットと言えるでしょう。
もし、スカウトを獲得できれば儲けモノ、獲得できなくても改善の余地があるということを選考前に発見できるのです。
ポイント
選考前にスカウトサービスでガクチカが評価されるかテストマーケティングすることが重要
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採用担当によるスカウトサービス徹底比較【キミスカ・OfferBox・dodaキャンパス】
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ゼミ活動のガクチカのアピール方法
ゼミ活動をガクチカとして魅力的にアピールするための方法については以下の記事で紹介しています。
個人でコツコツと頑張った「学業」ではなく、チームで取り組んだ「ゼミ研究」をアピールしたい人は以下の記事を参考にして下さい。
参考【就活】『ゼミ活動』のガクチカをアピールする方法【例文アリ】
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研究活動のガクチカのアピール方法
理系学生で研究活動をガクチカとしてアピールするための方法については以下の記事で紹介しています。
理系の研究活動は、文系学生の「学業」よりも、更に地道で忍耐力が求められるため、十分アピールできるテーマです。
ぜひ、以下の記事を参考にしてください。
参考【就活】『研究活動』のガクチカをアピール(理系向け)【例文アリ】
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まとめ:ガクチカで学業をアピールする方法
いかがでしたでしょうか?
本記事で紹介した就活レベルアップポイントを以下にまとめておきます。
就活レベルアップポイント
- 勤勉・誠実・ストイックをいう印象を与える
- 「計画力」「持続力」をアピールできる
- 「対人力」をアピールし辛いので他エピソードを用意しておこう
最後になりますが、就活では確固たる強みを見出して伝えることが何よりも重要です。
以下を参考にあなたの就活レベルを更にアップしてください。
強みを見つけるサービス
参考記事
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。