就職活動において必須とされる自己分析ですが、何から手をつければ良いのか分からないという方も多いのではないでしょうか?
過去の出来事を書き出して、深堀りして、モチベーショングラフ書いて、他己分析して・・・等、やらなければならないことが山積みで投げ出したくなりますよね。
しかし、現役の採用担当の筆者は世に出回っている自己分析手法の殆どが「就職活動」では無意味だと感じています。
そこで、本記事では「カンタン&本質的な自己分析のやり方」をご紹介したいと思います。
本記事で解決する悩み
- 何から手を付ければ良いのか分からない
- どこまで自己分析すれば良いのか分からない
- 具体的に就活でどう活かすのか分からない
本記事を読んで頂ければ、自己分析についてのモヤモヤが解消されて今からやるべきことがクリアになると思います。
是非、最後まで読んでみてください。
本記事の信憑性
- 筆者は現役の大手企業の新卒採用責任者
- 3年間で1,000名を超える学生との面談・面接を経験
- 専門は新卒採用戦略企画(2,000名参加の企業向けフォーラムで採用戦略が紹介される)
目次
そもそも自己分析をやる目的は?
自己分析は「自分という商品を認識するための作業」です。
就職活動はよく、「企業に自分を売り込む」と例えられますが、正にその通りだと思います。
「あなた」という商品は企業にとって、どんな価値を持ち、どんなシーンでその価値を発揮するのか、それを見定めるのが面接だと言っても過言ではありません。
企業にとって、何のスキルも実績もない学生を採用する行為は非常にリスキーな行為です。
例えるならば、試乗せずに車を購入するようなものです。
そのため、あなたは企業に対して「価値(=売り)」を説明しなければならないのです。
また、その価値(=売り)を最大限に発揮できる「志向性(=用途)」も正しく伝える必要があります。
いくら価値が高くても、それが発揮されない環境だと全く意味がありません。
上記の例を用いると、日常でのお買い物にポルシェは燃費が悪すぎて要らない、みたいな感じです。
つまり、自己分析とは「自分という商品の価値(=売り)と志向性(=用途)」をクリアにする作業なのです。
ポイント
自己分析は「自分という商品の“売り”と“用途”」をクリアにするための作業
では、就職活動における『価値』と『志向性』とは具体的に何を指すのか、もう少し具体的に説明しますね。
『価値』=ビジネスで発揮される『能力』
一口に価値を見つけると言っても、どんなモノでも良いというわけではありません。
企業が行っている採用活動の究極の目的は「企業活動の最適化」にあるので、「その目的に貢献できる価値を持つ人材」を採用したいハズです。
そのため、自己分析で見出すべき『価値』とは、ビジネスで発揮できる『能力』に他なりません。
ポイント
自己分析で見出すべき『価値』=ビジネスで発揮できる『能力』
『志向性』=仕事への『適性』
また、あなたの「志向性」を見つける際には、「やりたいこと」と「やりたくないこと」を分別することが重要になります。
いくらあなたの価値が発揮される環境であったとしても、モチベーションが上がらない環境だと宝の持ち腐れになってしまいます。
やりたくもない仕事に貴重な人生の時間を消費したくはありませんよね?
そのため、自己分析で見出すべき『志向性』とは、仕事への『適性』のことを指します。
ポイント
自己分析で見出すべき『志向性』=仕事への『適性』
シンプルで本質的な自己分析のやり方
さて、前置きが長くなってしまいましたが、ここからは具体的な自己分析のやり方について紹介します。
前述の通り、自己分析の目的は以下の通りです。
自己分析の目的
- 『価値』=仕事で活きる『能力』を見つける
- 『志向性』=仕事への『適性』を見つける
この目的を過不足なく果たす自己分析のやり方は以下のたった3ステップです。
step
1適性検査で自分を客観的に評価する
step
2適正検査結果から要素を抽出する
step
3過去の経験に照らし合わせる
では、各ステップでやるべきことを具体的に説明しますね。
STEP1 適性検査で自分を客観的に評価する
まずは、適性検査を受験してあなたの能力と志向性を客観的に可視化しましょう。
意外と適性検査を受検しない学生が多いのですが、自己分析において客観的な指標を把握していないのは致命的と言えます。
綺麗事抜きで言うと、就職活動は椅子取りゲームです。
他の学生よりもあなたの方が『価値』があり、『志向性』がマッチすることを証明しなければなりません。
そのため、自己分析では自分を客観的に・相対的に評価しておくことがめちゃくちゃ重要になります。
そこで、適性検査をすることで自分を客観的に評価することをオススメします。
適性検査には様々な種類がありますがオススメは「OfferBox」「キミスカ」の適性検査です。
ポイント
客観的・相対的に自分を評価するために無料の適性検査診断を受検する。
OfferBoxに実装されている適性検査「AnalyzeU+」
スカウトサービスで有名なOfferBoxには「AnalyzeU+」という適性検査が実装されています。
251問と問題数は多いですが、考え込むような質問ではないのでサクサク回答を進めることが出来ます。(1回しか受験できない&中断出来ないので注意!)
25項目の診断結果がフィードバックされ、レポートもグラフ化されているので非常に見やすいです。
また、延べ受験者数が100万人を超えているような適性検査なので、信憑性は高そうですね。
OfferBoxそのもののスカウトサービスもクオリティが高く、志望業界・志望企業がまだ定まっていない方にオススメのサービスです。
是非、以下から無料登録して適性検査を受験してみてください。
キミスカに実装されている適性検査
沢山スカウトが来ることで有名なスカウトサービス「キミスカ」にも適性検査が実装されています。
キミスカの適性検査は精度が高いと就活生の間では非常に好評です。
キミスカの適性検査は150問の質問から、「ストレス耐性」「価値観の傾向」「性格の傾向」「思考力の傾向」等、様々な観点で診断してくれます。
また、独自の指標として「就活戦闘力」という社会適合度等も測定できます。
とにかくスカウト数が多いので、「まずは1社内定が欲しい」という方にオススメのサービスです。
是非、以下から無料登録して適性検査を受験してみてください。
STEP2 適正検査結果から要素を抽出する
前述の通り、適性検査を受験すると能力や仕事への適性について様々な要素が数値化されます。
全ての要素に対して深堀りしていては時間がいくらあっても足りません。
まずは、あなたが自覚している要素をピックアップして深堀りましょう。
勿論、自覚していなかった要素についても、時間がある時に深堀りできるように控えておきましょう。
STEP3 過去の経験に照らし合わせる
最後に、STEP2で抽出した要素について、『能力』『適性』に分類して、あなたのこれまでの経験と照らし合わせて具体化していきます。
「自己分析は深堀りが大事」と耳にタコができるくらい聞かされていますが、その理由を理解している学生は案外少ないです。
結論から言うと、「仕事での再現性に説得力をもたせるため」なのです。
まだ仕事経験がなく、スキルも実績もない学生を評価するためには、「過去に自社に近い環境で能力を発揮できたのか」をヒアリングするしかないのです。
そのため、自己分析においては『能力』『適性』について、過去を振り返って深堀りする必要があるのです。
では、『能力』『仕事への適性』それぞれの深堀りの方法を以下で説明しますね。
『能力』を深堀りする
適性検査で炙り出された『能力』が実際に発揮された経験を「Why」「How」「So」の観点で振り返りましょう。
ポイント
『能力』を深堀りする観点
- 「Why」なぜ、能力を発揮できた?
- 「How」どのように発揮されたのか?
- 「So」 その結果、どうなったのか?
この観点で深堀りすることで、仕事への再現性が高い『能力』へと具体化することが可能です。
『適性』を深堀りする
『適性』については、「Why」「What」「Who」「When」「Where」の観点で振り返りましょう。
『適性』を深堀りする観点
- 「Why」 なぜ、動機づけられた?
- 「What」 何に動機づけられやすい?
- 「Who」 どんな人に動機づけられる?
- 「When」どんな時に動機づけられる?
- 「Where」どんな環境で動機づけられる?
この観点で深堀りすることで、仕事への再現性が高い『適性』への具体化できます。
自己分析の結果を就活にどのように活かせば良いのか?
さて、ここまで説明したステップであなたの『能力』と『適性』を具体化させることができたかと思います。
ここからは、自己分析の結果を就活にどう活かすのかについて説明したいと思います。
自己分析の活かし方
『能力』:自己PRやガクチカに活かす
『適性』:志望動機に活かす
『能力』は自己PR・ガクチカに活かす
自己分析で見つけた『能力』を軸に、自己PRやガクチカを構成しましょう。
『能力』が強く発揮できたエピソードを選択して、先ほど紹介した「Why」「How」「So」の観点を盛り込んで、構成するのが良いでしょう。
具体的なガクチカの構成・自己PRの伝え方は以下の記事を参考にしてください。
参考面接を突破できるガクチカのフレームワーク【現役面接官が伝授】
続きを見る
参考【就活】面接官にささる自己PRの伝え方(現役採用担当が解説)
続きを見る
『適性』は就活の軸に活かす
自己分析で見つけた『適性』をもとに、就活の軸を構成しましょう。
先ほど紹介した「Why」「What」「Who」「When」「Where」の観点の中でも、特にあなたにとって大切な観点を2~3個選択して、企業選択において重視する要素を決めましょう。
まとめ:自己分析の簡単&本質的なやり方
以上、いかがでしたでしょうか?
就活において必須とされる自己分析ですが、世の中に自己分析のやり方が出回りすぎています。
あくまで自己分析は「自分という商品を認識するための作業」です。
モチベーショングラフや他己分析等、様々な手法が存在しますが、本記事で紹介した自己分析方法で十分です。
最後に、本記事で説明した自己分析のやり方についてまとめておきます。
step
1適性検査で自分を客観的に評価する
step
2適正検査結果から要素を抽出する
step
3過去の経験に照らし合わせる
是非、参考にして頂ければ幸いです。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。