大学生活では部活動に心血を注ぎ、就職活動においても部活経験をアピールしたいと考える体育会系の学生は多いかと思います。
ストイックに部活に打ち込んだ経験は必ず就職活動においても役に立つシーンが多いハズです。
しかし、いざ面接官に自己PRを求められた際、「部活をどうアピールすれば良いのかわからない!」と焦った経験はありませんか?
本記事では以上のような体育会系の学生が抱える悩みを解決します。
部活を自己PRで語る際に少し意識を変えるだけであなたの自己PRは生まれ変わります。
部活に打ち込んだ経験をより魅力的に面接官にアピールするためのメソッドを詰め込んでいるので、ぜひ最後まで読んでみて下さい。
本記事の信憑性
- 筆者のRamboは現役の大手企業の新卒採用責任者
- 3年間で1,000名を超える学生との面談・面接を経験
- 専門は新卒採用戦略企画(2,000名参加の企業向けフォーラムで採用戦略が紹介される)
目次
そもそも自己PRでは何を語れば良いのか?
まずは、自己PRの目的を理解することから始めましょう。
面接官は自己PRを聞くことで「学生時代のさまざまな経験に共通するあなたの長所」を確認しようとしています。
そのため、自己PRは「長所+根拠となるエピソード(ガクチカ)」の形で語ることを求められています。
更にわかりやすいように図にまとめてみましたので、しっかりと理解しておくようにしましょう。
自己PRとガクチカの違いを詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみて下さい。
合わせて読みたいガクチカと自己PRの違いとは?定義・評価軸・書き方の違いを解説!
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部活をやっていたこと自体は自己PRにならない
「私は学生時代に●●部で全国大会に出場しました!」みたいにアピールする学生がいますが、面接官は部活自体に全く興味はありません。
例え、あるスポーツで日本一になっていたとしても直接「ビジネス」とは関係ないからです。
リクルートキャリアの調査によると、所属している部活動やサークル活動に注目している面接官はわずか7.4%しか存在しないことが明らかになっています。
勿論、部活に打ち込んだという経験を聞くと「継続力がありそう」「忍耐力がありそう」という印象は受けますが、それだけであなたを採用する意思決定はできません。
部活のエピソードは自己PRに説得力をもたせる「根拠」である
冒頭の章で説明した通り、学生時代に力を注いだ経験(通称ガクチカ)はあなたのアピールしたい長所に説得力をもたせるために語るのです。
つまり、自己PRでは部活経験をアピールするのではなく「あなたの長所」をアピールすることが最も重要になるのです。
そのため、自己PRを考える際、まずはあなたが面接官にアピールしたい長所を見つけることから始めましょう。
次に、あなたが面接官にアピールしたい長所が発揮された部活でのエピソードを探し、自己PRに説得力を持たせることを心がけるようにしましょう。
間違った自己PR
私は学生時代に所属していた●●部で日本一になりました。そのため~
正しい自己PR
私の強みは●●です。というのも、学生時代に所属していた部活で●●という経験を経て~
自己PRに説得力をもたせる部活のエピソードとは
部活動経験を語る際は、面接官がガクチカを通じで確認しようとしている以下のポイントをおさえるようにしましょう。
- 主体的に取り組めるか
- キツイことがあっても乗り切れるか
- 問題に対して試行錯誤して臨めるか
面接官は「この学生は会社に貢献しうる人材か?」という視点で話を聞いているため、難題に主体的に取り組む姿勢が伝わるガクチカでないと評価されにくいです。
部活の自己PRに説得力を持たせるためのガクチカの構成方法
部活の自己PRに説得力を持たせるガクチカを構成する方法として、「STAR」の観点を紹介します。
ガクチカの構成を考える際は「STARの観点」というフレームワークを活用すると初めて話を聞く人にも分かりやすく、コンパクトに伝えることができます。
ガクチカの構成方法(STARの観点)
以下の4つの要素の頭文字をとった、エピソード構成のフレームワークです。
・Situation=状況
その時の状況や背景について簡単に説明します。
・Task=課題・問題
具体的な課題や条件をについて説明します。
・Action=行動
課題解決にあたって取った具体的な行動について説明します。
・Result=結果
取り組みの結果について、事実とあなた自身の振り返りを説明します。
STARの観点の更に詳しい解説は以下の記事を参考にして下さいね。
参考面接を突破できるガクチカのフレームワーク【現役面接官が伝授】
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部活の自己PRの例文
では、これまで紹介した部活の自己PRの構成方法を踏襲した自己PRの例文をご紹介します。
是非、参考にしていただければと思います。
例文
私の長所は目的を達成するまで粘り強く取組める点です。私が大学で所属していた体育会系サッカー部は強豪であったため、スポーツ推薦で入学する部員が多く、一般入学した私は試合に出場できない四軍からのスタートでした。そのような環境でしたが、一軍になるという目標を見失うことはありませんでした。
そのため、一軍としてピッチに立つことを目標に「チームで何が求められているか」模索するように心掛けました。具体的には、「試合ビデオを分析」・「監督や先輩にヒアリング」を重ねて、自チームの弱点を研究しました。研究の結果、チームの持久力の低さが原因で後半にDFの運動力が低下し、失点を許しているという弱点を見出すことができました。
そこで、私は後半でも運動量を落とさないDFとして活躍できる選手になろうと決意し、「①練習後、毎日10Km持久走」「②ポジションへの拘りを捨て、DFにポジション転向」を実施しました。苦労の甲斐あって、3年生時にベンチとし一軍メンバー入りを果たし、試合に出場する機会を得ることができました。
私はこの「目標達成力」を活かし、御社で活躍したいと考えております。
部活の自己PRの注意点
最後に、部活について自己PRする際に注意したいことを紹介します。
これまで紹介した手順に従って自己PRを作成したら、最後にチェックしてみて下さい。
部活以外にも自己PRで話せるガクチカはある?
部活に打ち込んでいた学生の弱点が「部活以外は疎かにしている」というイメージを持たれやすいことです。
サークルに力を入れつつも、長期インターンや留学に力を入れている学生は、その経験値の豊富さを評価されています。
自己PRでアピールする力に説得力を持たせるためにも、部活以外で語れるガクチカを準備しておくと良いでしょう。
部活で練習を頑張ったことばかりアピールしていない?
部活での練習内容を詳しく説明する学生は結構多いです。
しかし、面接官はあなたが打ち込んでいたスポーツに対しては素人です。
詳しい練習内容を聞いたところで、何がキツイのか共感できないことが多いです。
あなたの準備したガクチカの専門性が高すぎないか今一度チェックしてみて下さい。
面接官の深堀り質問に100点回答するコツ
面接でのアピール方法について詳しく紹介しましたが、面接対策としてはまだ不十分です。
面接官からの深堀り質問に回答ができて、やっと面接対策が十分だと言えます。
詳しくは、以下の記事を参考にして下さい。
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【必見】面接官にエピソードを深堀された時に上手く答えるコツ
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あなたの自己PRが通用するか評価してもらう方法
選考を受ける前に、スカウトサービスを活用して自己PRが「企業に評価されるか」を確認することをオススメします。
自己PRを完成させても、面接官に思い通りに評価されるか不安ですよね。
自分で『完璧』と思っていても、以下のように企業視点では『いまいちだな・・・』と感じられることは多いです。
- 客観的視点が欠落した自己PRになる
- 面接官の視点が欠落した自己PRになる
- 伝わりにくい言葉や論理の飛躍が盛りだくさんの自己PRになる
上記のような状態に陥らないためにも、スカウトサービスにあなたの自己PRを掲載してみましょう。
メモ
スカウトサービスとは、登録された自己PRを見た企業の採用担当から特別選考のスカウトが送られるサービスです。
また、登録する自己PRはいつでも編集できるため、「どんな自己PRが企業にウケるのか」を試行錯誤できるのも魅力的です。
なんと言っても、数多くの企業の採用担当にあなたの自己PRを見てもらえるというのは最大のメリットと言えるでしょう。
もし、スカウトを獲得できれば儲けモノ、獲得できなくても改善の余地があるということを選考前に発見できるのです。
ポイント
選考前にスカウトサービスで自己PRが評価されるかテストマーケティングすることが重要
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採用担当によるスカウトサービス徹底比較【キミスカ・OfferBox・dodaキャンパス】
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まとめ:部活経験の自己PRのコツ
以上、いかがでしたでしょうか?
最後に、本記事で解説した部活経験の自己PRのコツをまとめておきます。
部活経験の自己PRのコツ
- 自己PRは「長所+根拠となるエピソード」で構成する
- 部活経験自体が面接で評価される訳ではない
- 部活経験はあなたの長所の「根拠」である
本記事を参考にあなたの部活経験の自己PRを更にブラッシュアップして下さい。