本記事はこんな方にオススメ
- グループディスカッションの経験がなく、不安な方
- コミュ力に不安があり、グループディスカッションに苦手意識を持っている方
- いつもグループディスカッションで何を発言すれば良いか混乱してしまう方
本記事を読んでいる方は、グループディスカッションに苦手意識を持っている方ではないでしょうか。
初対面の学生といきなりディスカッションって緊張しますよね。
しかもグループディスカッションは他の学生との競争でもあるため、競争が苦手という方にとっても辛い選考です。
様々なメディアでもグループディスカッション対策は紹介されていますが、「リーダーをすべき」や「議論の主導権を握るべき」など、
グループディスカッションに苦手意識を持っている人・コミュ力に不安を抱えている人にはやや難しい対策が多いように感じます。
本記事はそんなグループディスカッションに対して苦手意識を持っている方向けに、現役の人事部の立場からグループディスカッション攻略のコツを解説しています。
本記事の信憑性
- 筆者のRamboは現役の大手企業の新卒採用責任者
- 3年間で1,000名を超える学生との面談・面接を経験
- 専門は新卒採用戦略企画(2,000名参加の企業向けフォーラムで採用戦略が紹介される)
実際に新卒採用を企画する企業側の人間です。
就活を終えたての内定者や、実際の現場の採用感覚を持ち合わせていない就活メディアでは発信できない本質的な情報を発信できると思います。
本記事を読めば、グループディスカッションへの苦手意識を払拭でき、評価されるグループディスカッションでの行動を理解できるようになります。
本記事を読んだ後
- グループディスカッションの評価基準が理解できる
- グループディスカッションのテーマ別対策が理解できる
- グループディスカッションをどのように進行すれば良いか理解できる
グループディスカッションの練習を積みたい方には「MeetsCompany」がオススメです!
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目次
グループディスカッションの評価基準
具体的なグループディスカッションのコツを解説する前に、グループディスカッションの評価基準を理解しておきましょう。
結論から言うと、グループディスカッションで重要なのは「対人力」と「課題解決力」です。
新卒採用ではエントリーシート・適正検査・面接と、グループディスカッション以外にも様々な選考方法が存在します。
しかし、数ある選考の中でも学生の「能力」が発揮される瞬間を目の前で見ることができる選考はグループディスカッションだけです。
そのため、企業はグループディスカッションの結果を重視する傾向にあります。
また、「能力」だけでなく、どのような「姿勢・態度」でグループディスカッションに臨んでいるのかも非常に重視されます。
いくら「能力」が高くても、グループのメンバーに横柄であったり、課題にいい加減に取り組んだりしていると不合格にされる可能性があるので注意が必要です。
では、グループディスカッションで評価される「対人力」「対課題力」とはどのような力なのでしょうか?
「対人力」とはグループが建設的な議論を進行できるようにすること
よくグループディスカッションでは「どれだけ発言したか」や「リーダー発揮できたか」が「対人力」の評価につながると言われています。
しかし、企業が評価する「対人力」とは、「建設的に議論を進行する力」を指しています。
グループディスカッションはあくまで「グループ」として成果を出すことを求められている選考です。
にも関わらず、自分だけ目立とうとして独りよがりな発信を繰り返していては、建設的な議論はできません。(よくクラッシャーと揶揄されるのはこのタイプ)
建設的に議論を進行するためには以下の力が必要になります。
対人力
- 発信力・・・意見を明確には説明する力
- 傾聴力・・・他人から意見を引き出す力
- 協調力・・・他人の意見を支援する力
- 統率力・・・議論を展開、集約する力
そのため、「初対面の人にガツガツ自分の意見を発信するのは苦手」と言う方は「発信力」以外の力を発揮することを意識すれば、しっかり企業は評価してくれます。
例えば、発言できていない人の意見を聞き出したり、意見が対立している場合に折衷案を見出したり、タイムキーパーとして議論の展開をコントロールしたりする。
これが発信に苦手意識を持つ人のグループディスカッションでの戦い方になるでしょう。
注意
「なるほど」や「うんうん」と相槌を打つだけでは建設的な議論に貢献しているとは言えません。
「課題解決力」はテーマに対する論理的な思考力で評価
グループディスカッションで与えられるお題は、明確な答えがないことが多いです。
そのため、論理的に考えて「確からしい答え」を導き出すことが重要になります。
論理的に考えるためには以下の力が必要になります。
課題解決力
- 目標策定力・・・答えを出すのに必要な要件を策定する力
- 分析力・・・所与の条件を読み解く力、因果関係を明らかにする力
- 立案力・・・様々な意見を組み合わせて最適解を導く力
しかし、論理的に物事を考える習慣がない人にとっては、グループディスカッションにおいてロジカルさを発揮することは非常に難しいです。
そのため、「グループディスカッションが初めて」という方はまずは、「目標策定力」を発揮できるようにしましょう。
答えを導き出すための要件は様々な切り口で検討できるため、鋭い論理的思考力がなくても発言できるハズです。
例えば、お題に対して「○○と△△を考える必要がありますね」や「このお題では□□は考えなくて良さそうですね」のように、回答に必要な要件を提案できればまずはOKです。
一方で、「分析力」や「立案力」はそれなりの場数を踏まないと発揮しにくい力です。
しっかりと選考までに書籍等で勉強・イベント等のグループディスカッション講座を積極的に活用して習得するようにしましょう。
グループディスカッションのテーマ攻略
ここではグループディスカッションでよく出題されるテーマの型と攻略方法を紹介します。
よく出題されるテーマの型を知っておくことで「どう議論を進める」を瞬時に判断できるようになるので、しっかり抑えておいて下さい。
よく出題されるテーマの型
高頻度で出題されるグループディスカッションの型は以下の通りです。
一口にグループディスカッションと言っても、以下の4つの型または、組み合わせた形式で出題されます。
グループディスカッションの型
- 二者択一型
- フェルミ推定型
- ディベート型
- 課題解決型
テーマの型ごとの攻略方法
勿論、企業によってグループディスカッションの内容は異なりますが、型は4つに集約されます。
手当たりしだいに過去のグループディスカッションの出題内容を暗記するのではなく、それぞれの型の解き方を理解することが重要です。
二者択一型(難易度★☆☆)
「AとBのどちらですか?」と問いかけてくるタイプのグループディスカッションを指します。
二者択一型は意見が対立することが前提の課題です。
与えられている選択肢のどちらを選択しても良いです。
重要なのは選択する際の「基準」について、ディスカッションの参加者間の合意形成が図れているかどうかです。
以下のような、参加者が納得しやすい基準を設けることを意識しましょう。
基準の例
- 「メリット」「デメリット」
- 「効果」「コスト」「スピード」
注意点として、別の選択肢を選んだ就活生に対して感情的にマウントを取ることだけは避けて下さい。
グループディスカッションでは、協調力の有無も見られています。
たとえ、あなたの意見と180度違う発言をする学生がいても、一旦聞き入れることに徹しましょう。
フェルミ推定型(難易度★★☆)
「フェルミ推定」とは、実際に調査することが難しいような捉えどころのない量を論理的に推論して概算することを指します。
フェルミ推定の解法は以下のステップです。
フェルミ推定型の解法
①問題の枠組みを設計する
・人口あたりでいくつか推定できるか
・世帯あたりでいくつか推定できるか
・面積あたりでいくつか推定できるか
・パターンに分けることで推定できるか
②方程式を作る
(例)日本で1日に空港を利用する人数は?
=「日本にある空港数」
×「空港あたりの発着飛行機の本数」
×「飛行機あたりの搭乗人数」
③公式に当てはまる数字を概算する
④細かい数値を試算するためパターンを想定する
「空港あたりの発着飛行機の本数」
=「首都圏の空港」・「地方都市の空港」に分類
「飛行機あたりの搭乗人数」
=「大型飛行機機」・「中型飛行機」に分類
⑤それぞれの数値を設定して計算数する。
フェルミ推定のコツは「因数分解」です。
考えやすい単位になるまで分解することを意識しましょう。
ディベート型(難易度★★☆)
1つのお題に対して、「賛成」「反対」どちらかの立場が割り振られており、それぞれの立場になったつもりでディベートする形式のグループディスカッションです。
ディベート型で最も重要なことは自分と対立する意見を素直に受け入れた上で論理的に反論することです。
グループディスカッションでは、学生のストレス耐性や受容力も確認されています。
反論されてカッとなるようでは、セルフコントロールができない人と見做されてしまいます。
課題解決型(難易度★★★)
最もポピュラーな形式のグループディスカッションです。
「○○の売上を上げるにはどうすれば良いか?」というビジネス型や、
「新型コロナウィルスの感染拡大を防止するためにはどうすれば良いか?」という時事型等、様々なパターンが存在します。
課題解決型はグループで同じ定義に基づいてディスカッションすることが重要です。
前提が揃っていない状態でディスカッションを始めてしまうと、噛み合わないディスカッションに終始してしまいます。
例えば、「本屋の売上を上げる施策を考えよ」とのお題に対して、「都心の複合商業施設の本屋」を思い浮かべる人もいれば、「古くから近所にある本屋」を思い浮かべる人もいます。
おそらく、これら2つの「本屋」では取りうる売上増加の施策内容は全く異なるでしょう。
定義すべき観点を紹介しますので、グループディスカッション開始時にグループメンバーと共有するようにしましょう。
定義すべきビッグワード
- ターゲット:地理的変数・人口動態変数・心理的変数・行動変数でターゲットを決める
- 数の増減:どの程度まで増やすor減らすことで課題は解決されるか決める
- 期限:いつまでに解決するつもりか決める
- 主体:「誰が」課題を解決するのか、明確にイメージを揃える
尚、攻略難易度が高い課題解決型のグループディスカッションについては課題解決グループディスカッションの解法7STEP【テーマ事例つき】を参考にしてみてくださいね。
以上のようにグループディスカッションには大きく4つの型があるので、それぞれの攻略方法は事前に確認しておきたいですね。
グループディスカッションの進め方
評価基準とグループディスカッションの型については、上記で説明しました。
では実際に、グループディスカッションでの理想的な進め方について紹介したいと思います。
ここでも、「発信力に自身のない方」「グループディスカッションに苦手意識を持つ方」に向けた対策を中心に説明したいと思います。
グループディスカッションのステップ
まずはグループディスカッションのステップを理解しておきましょう。
グループディスカッションは以下の6つのステップで進行するのがベストです。
議論の流れから外れないことが重要になるので、常に今どのステップでディスカッションをしているのか意識するようにして下さい。
step
0開始前
step
1役割決め(必要な場合)
step
2テーマ理解
step
3ブレスト
step
4意見をまとめる
step
5仕上げ
各ステップの具体的な進め方
では、紹介した6つのステップについて、どのように進行すれば良いか具体的に説明します。
Step0 開始前
グループディスカッションは開始前の時間も非常に重要です。
初対面の学生といきなりディスカッションを開始するのは心理的障壁が生じて難しいです。
人となりを把握するために他の学生に話しかけるようにしましょう。
コミュニケーション能力に不安がある学生には高いハードルですが、ここで主導権を握った学生がグループディスカッション開始後もリーダーシップを発揮することが多いです。
主導権を握れなくても良いので「何も喋らないモブ」にならないことは心がけて下さい。
Step1 役割決め
開始直後に、ディスカッション役職を決めるようにしましょう。
結論から言うと、コミュニケーション能力に不安がある、初心者は「タイムキーパー」か「役割なし」の立場でグループディスカッションに望む方が良いです。
役職としては以下が存在します。
グループディスカッションの役割
- ファシリテーター:議論の進行、話題を提供する役割
- 書記:論じられたことを整理してメンバーに共有する役割
- タイムキーパー:制限時間内に結論に到れるように議論の展開をコントロールする役割
グループディスカッションの役割毎に意識すべきことの詳細は各記事で紹介しています。
参考グループディスカッション(GD)でタイムキーパーとして評価される進行方法
続きを見る
参考グループディスカッション(GD)でリーダーシップを発揮する議論の進め方
続きを見る
ちなみに、「書記」は各メンバーの発言内容を紙に落とすことに必死になり、発言の機会を逸してしまうことが多いです。
勿論、議論の流れを最も理解できているので、質の高い発言をしやすい役割ではあるのですが、グループディスカッションに慣れていない内は避けるのがベターです。
Step2 テーマ理解
前述のグループディスカッションのテーマの型を理解した上で、どのようなアプローチで考えるべきテーマなのかメンバーと共有しましょう。
ざっくりで問題ないので、どのような議論する論点を整理しておくと良いでしょう。
例えば、課題解決型ディスカッションの場合、「定義付け」「現状」「解決案」「具体化」にようなイメージですね。
Step3 アイディアの拡散
テーマに対して様々な角度からアイディアを拡散させる時間です。
このステップでは以下を注意しましょう。
- とにかく論点を広げる
- 一つの論点に拘って深堀りしない
- 発言量の少ない人に発言を促す
Step4 意見をまとめる
Step3で出てきたアイディアからグループの合意形成を図り、結論を導く時間です。
論理的思考力が最も求められる時間帯です。
メンバー全員の合意を取ることを意識しましょう。
- 「なぜそのアイディアを採用するのか?」深堀りする。
- 「別のアイディアと組み合わせることができないか?」検討する。
- 判断基準を作り、具体的な結論を導く
尚、意見のまとめ方については、以下記事で紹介しているため参考にして下さい。
参考グループディスカッション(GD)での意見のまとめ方(良い例/悪い例)
続きを見る
Step5 仕上げ
議論の流れ・グループ決定した内容をおさらいして、メンバーの合意内容を再確認しましょう。(書記の腕の見せどころです。)
また、細部まで拘って制限時間一杯に議論を続けることを意識して下さい。
「もう良いや」と議論を中断してしまうと「思考体力がない」とマイナス評価されます。
このようにグループディスカッションの各ステップで何をすべきか理解していれば、「何を話せば良いんだろう」と悩むこともなくなると思います。
グループディスカッションの事前準備
本記事を読んで、評価基準・テーマ対策・進め方を理解できたと思います。
しかし、「理解」できると「実践」できるのは天と地ほどの差があります。
本記事を読んで頂いたあなたには是非ともグループディスカッションを「実践」できる人になって頂きたいです。
そのため、グループディスカッションの事前準備としてオススメの方法を紹介します。
日常会話でも論理的に話すことを意識する
説明した通り、グループディスカッションでは論理的思考力が非常に重要です。
しかし、論理的思考力というのは一朝一夕で身に付くものではありません。
普段友人との何気ない会話においても「なぜ、こんなことを言っているのか?」分析する癖を付けることをオススメします。
日常会話で論理的思考力が身に付くのであれば、お金もかからないし、苦でもアリませんよね。
新聞・ビジネス書を読む
グループディスカッションのテーマによっては時事問題も出題されることがあります。
そのため、お金はかかりますが新聞等を読んで最低限の時事については「誰が」「なぜ」「どのように」の観点で理解しておくようにしましょう。
また、ビジネス書を読むこともオススメです。
ビジネス書は当然、ビジネスマンをターゲットに書かれた書籍であるため、極めてロジカルに書かれています。
就職活動のみならず、就職後も生きる考え方が身に付きます。
少しとっつきづらく感じるかもしれませんが、ビジネス書を1冊読むだけでも、就職活動への考え方、ビジネスへの理解力が読む前とガラッと変わるハズです。
ビジネスマンと話してみよう
友人との会話で論理的思考力を習得するのも有効ですが、論理的思考力を養うにはやはり、ビジネスマンと直接会話するのが手っ取り早いです。
気楽な友人との会話よりも、適度な緊張感を持って会話に臨むことができるので、論理的思考力を習得するのに有効です。
ちなみにオススメのサービス「OfferBox」であれば、あなたに興味を持ってくれた企業の人事部と直接会話する機会を得られる可能性があります。
無料で論理的思考力を身につける練習と就職活動を並行して行うことができるので、興味がある方は参考にして下さい。
気になる方は以下にレビューの記事を参考にしてみてくださいね。
参考OfferBox(オファーボックス)の評判・口コミを企業側目線で紹介
続きを見る
グループディスカッション上達には実践あるのみです
これまでグループディスカッションの進め方について具体的に解説しました。
後は、本番の選考で本記事で「理解」したことを「実践」するのみです。
そこで、グループディスカッションを実践できる場を紹介させて頂きます。
結論、Meets Companyが一番使えます
グループディスカッションを練習したい方にはMeetsCompanyを利用することをオススメします。
なぜなら、企業の採用担当がグループディスカッションを評価してくれるからです。
場合によっては、その企業の担当者から直接スカウトをもらうことも可能です。
グループディスカッションイベントは多々ありますが、学生間でのフィードバックや、キャリアカウンセラーによるアドバイスがほとんどです。
しかし、実際の選考で評価するのは企業の採用担当なので、その採用担当からのフィードバックに勝るものはありません。
Meets Companyのメリット
- 企業の採用担当がGDを評価してくれる
- 直接スカウトをもらうことができる
- 完全無料サービス
- 約2,500社が利用しているのでマッチ度が高い
- 年間1,500回・全国32箇所でイベントを開催しているので参加しやすい
約1分で登録完了
まとめ
以上、いかがでしたでしょうか。
グループディスカッションを苦手とする学生は非常に多いですが、多くはグループディスカッション=発言量の多さが重要と考えてしまっていることが苦手意識の原因です。
あくまで、「グループ」で取り組む選考なので、発信が苦手であれば、違うフィールドで戦えば良いのです。
是非、グループの中であなたのポジションを明確にすることを意識して臨んで頂きたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。