就職活動の面接で一度は問われる自己PRで「傾聴力」をアピールしたいという方は多いのではないでしょうか?


筆者も面接官を務める中で多くの学生が「傾聴力」をアピールするのを目の当たりにしてきました。
しかし残念ながら、ビジネスで求められる「傾聴力」を正しく理解していない学生が非常に多くいるように思います。
本記事では就職活動で評価される「傾聴力」について解説したいと思います。
最後まで読んで頂ければ、自己PRであなたの持ち味である「傾聴力」をより魅力的に面接官にアピールできるようになるはずです。
本記事の信憑性
- 筆者は現役の大手企業の新卒採用責任者
- 3年間で1,000名を超える学生との面談・面接を経験
- 専門は新卒採用戦略企画(2,000名参加の企業向けフォーラムで採用戦略が紹介される)
目次
自己PRでアピールできる「傾聴力」の定義とは?
一口に「傾聴力」といっても、実はその定義は様々あります。
そのため、ここでは就職活動において評価される「傾聴力」とはどのような力を指すのか解説したいと思います。


そもそも傾聴には以下の3種類があります。
結論から言うと、ビジネスで求められる=就活で評価される「傾聴力」とは『積極的傾聴』なのです。
傾聴力の種類
- 「受動的傾聴力」
- 「反映的傾聴力」
- 「積極的傾聴力」
では、それぞれの定義をもう少し詳しく解説しますね。

①受動的傾聴力
受動的傾聴とは、『真摯に相手の話を受け止め耳を傾ける』、『その環境を整えること』を指します。
相手のペースに合わせて、適宜相槌を打ったりして、相手に自分に聞く姿勢があることを示す傾聴です。
もちろん、このような姿勢は職場においても、部下や後輩の悩みを引き出す際に必要になってきます。
しかし、就職活動という局面においては、この傾聴姿勢が高く評価されることはまずないでしょう。
あくまで、カウンセリング目的の傾聴であり、ビジネスとして価値を生み出す傾聴ではないからです。
『受動的傾聴力』が発揮される例
- 常に笑顔で相手の話を聞いた
- 意見を言いやすいように個別面談をセットした

②反映的傾聴力
反映的傾聴とは、『相手の言葉を繰り返して相槌を打ちながら聴く方法』です。
反映的傾聴を行うと、話し手は聴き手に話の内容と自分の心情が理解されたと感じるため、より心を開いてくれやすくなります。
相手に意見を言いやすくさせる効果があるため、ビジネスでも重要な能力と言えます。
しかし、あなた自身の意見をアウトプットするわけではないので、自己PRでその力を示すのは非常に難しいです。
『反映的傾聴力』が発揮される例
- 相手の気持ちになって話を聞いた
- 否定せずに相手の話を聞いた

③積極的傾聴力
就職活動において評価される傾聴力はまさにこの「積極的傾聴」です。
積極的傾聴とは、話し手の発言に言葉を添えたり質問をしたりして、より思考を促す聴き方です。
あなたの問いかけにより、相手は+αの意見が出せるようになるので、結果としてあなたの介在価値が高まるのです。
『積極的傾聴力』が発揮される例
- 別の視点からの質問をして相手の意見を立体化した
- 深堀って相手の意見の本質に迫った

『傾聴力』を上手く自己PRする方法
面接官にあなたの強みをアピールするためには、自己PRの「型」を理解しておく必要があります。
以下の3ステップで訴求すると簡潔で印象に残りやすい自己PRが可能になります。
自己PRの型
- STEP1:「主張」・・あなたの強みは何か
- STEP2:「根拠」・・学生時代にあなたの強みをどう活かせたのか
- STEP3:「訴求」・・企業であなたの強みがどう活かせるのか
では、具体的にそれぞれのステップについて解説していきます。
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STEP1:主張
自己PRでは、まずは「アピールしたい強み」から語り始めるべきです。
というのも、具体的なエピソードから語り始めてしまうと、面接官は「強みは何かな?」と考えながらエピソードを聞かなければならず、ストレスを感じてしまうからです。

そういった事態を回避するためにも「主張→根拠」の順で伝えることは必須です。
誤った自己PR
私は学生時代に〇〇に打ち込んでいました。その中で~。(根拠)そのため、私の強みは「傾聴力」です。(主張)
正しい自己PR
私の強みは「傾聴力」です。(主張)というのも学生時代に打ち込んだ○○という経験の中で~からです。(根拠)

STEP2:根拠
次に、あなたが主張した強みを証明する「根拠」を提示する必要があります。
「傾聴力があります」と一方的にアピールしても、面接官は評価してくれません。
根拠となるエピソードを伝える必要があります。
エピソードで強みを伝える際、は以下3つ点を意識するようにしましょう。
エピソードを伝えるポイント
- 動機:「なぜ頑張れたのか?」の説明を織り交ぜる
- 思考:「どう考えたのか?」の説明を織り交ぜる
- 行動:「どう行動したのか?」の説明を織り交ぜる

STEP3:訴求
最後に、あなたの強みが会社でどのように活かせるのか添えましょう。
「強みが仕事でどう活かされるか」まで伝えられると、具体的にどのように活躍するのかイメージできます。
勿論、その会社の事業や業務内容を理解していないと訴求は難しいので、企業研究を怠らないようにしましょう。
企業研究については以下の記事を参考にして頂ければ理解しやすいです。
【就活】企業研究の方法「何を」「どこまで」「どうやって」完全解説
自分の強みを考え直したい・・・という方に
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そのため、『どんな風に評価されやすいのか』を理解した上で就活を進められるようになります。
また、適性検査では強みや弱みだけでなく、”向いてる仕事”や”性格”まで診断してくれます。
自己分析や選考対策に活かせるので、早めに受検しておきましょう。

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【関連記事】キミスカの特徴・評判を現役人事部が解説(就活生による評価まとめ)
『傾聴力』の自己PR例文
では、『傾聴力』をアピールする自己PRの例文を紹介します。
是非、参考にしてみて下さい。
例文
私の強みは「傾聴力」だと考えています。
サークルやアルバイ、やゼミ活動の中で私は皆を牽引する役割よりも、メンバーの意見を複眼的に深掘りして、本質的な課題を発見する役割を担うことが多いです。
例えば、マーケティングのゼミ課題において、地元企業の課題を解決すると言う産学協同のプロジェクトに関わった際、私の本質的課題を見出す傾聴力が活かされたと思います。
和菓子を扱う企業を担当したのですが、担当者から課題は「若年層の新規顧客開拓」であると告げられました。
そこで、ターゲット層に近い私たち大学生自ら「なぜ和菓子を購入しないのか?」ディスカッションしたのですが、私は「認知」「理解」「比較」「購入」の4つのフェーズに分けてメンバーに和菓子を購入しない理由をヒアリングしました。
その結果、大学生が和菓子を購入しない根本的理由は以下3つであることを特定しました。
- 古臭い・敷居だ高いという認知
- 他の洋菓子と比較した際の味覚的刺激の弱さ
- 販売チャネルの狭さ
このように、一つの課題に対し複眼的な視点でヒアリングできる傾聴力は貴社のようなステークホルダーが多い企業で業務推進する上では、価値を発揮すると考えています。
【面接対策】深堀り質問への対応するコツ(現役面接官が伝授)
面接でのアピール方法について詳しく紹介しましたが、面接対策としてはまだ不十分です。
面接官からの深堀り質問に回答ができて、やっと面接対策が十分だと言えます。


詳しくは、以下の記事を参考にして下さい。
こちらもCHECK
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【必見】面接官にエピソードを深堀された時に上手く答えるコツ
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まとめ
以上、いかがでしたでしょうか?
本記事では、自己PRで「傾聴力」を上手くアピールする方法について解説しました。
就職活動で評価される「傾聴力」とは、単に相手の話を聞く力を指すわけではなく、積極的に深堀りして相手の思考・課題の本質を聞き出す力を指します。
本記事を参考に、あなたのを見つめ直して下さい。
以上、最後まで読んで頂いてありがとうございます。