就活で必ず質問される自己PRで「協調性」をアピールしたいと考えている方向けの記事です。
仕事において「協調性」はどんな立場の人にも求められる、組織人としては必須の能力だと言えます。
どんな仕事であっても、上司部下といった社内の関係者は勿論、お客様やパートナー企業といった社外の関係者と連携しなければなりません。
そのため、就活においても企業の面接官は「協調性」が備わっているかどうか重要視しています。
つまり、自己PRで協調性の高さを上手くアピールすることができれば、どんな業種の企業であっても高く評価されると言っても過言ではないでしょう。
しかし、自己PRで「協調性」を上手くアピールする方法を理解していないと、評価してもらえないばかりか、最悪の場合は逆にマイナス評価されてしまうことさえあります。
そこで、本記事では以下のようなお悩みを解決したいと思います。
- 強みである「協調性」をどうアピールすれば良いの?・・・
- どんなエピソードなら「協調性」という強みが伝わるの?・・・
- 「協調性」って地味な印象を与えそう・・・
本記事を最後まで読めば、自己PRで「協調性」を正しく評価されるアピール方法が習得できます。
本記事の信憑性
- 筆者は現役の大手企業の新卒採用責任者
- 3年間で1,000名を超える学生との面談・面接を経験
- 専門は新卒採用戦略企画(2,000名参加の企業向けフォーラムで採用戦略が紹介される)
目次
そもそも自己PRでアピールできる「協調性」の定義とは?
就活において、「協調性」が強みであるとアピールする学生は非常に多いです。
しかし、残念ながら、多くの就活生は「協調性」と「同調性」を履き違えてしまっています。
企業が求める「協調性」の定義を把握しておかないと、「同調性」をアピールするだけで、面接官に全く刺さらない自己PRになってしまうリスクがあります。
「協調性」と「同調性」の違いを端的に表すと、以下のような表現になります。
協調性と同調整の違い
協調性・・・他者と相乗効果(シナジー)を生む
同調性・・・他者に賛同する
「協調性」をアピールする際に、単に「他人の意見を尊重した」エピソードや、「他人の意見に乗っかって課題を解決した」エピソードでは「協調性」をアピールできません。
組織の全体最適を目的に、他人とぶつかり合いながらも、落とし所を探り当て、ベストなアイディアを導き出す、そんな力が真の「協調性」なのです。

『協調性』をアピールする自己PRの伝え方
自己PRで面接官にあなたの「協調性」という強みを正しくアピールするために、まずは自己PRの「型」を理解する必要があります。
以下の3ステップで伝えると印象に残りやすい自己PRが可能になります。
自己PRの型
- STEP1:「主張」・・あなたの強みは何か
- STEP2:「根拠」・・学生時代にあなたの強みをどう活かせたのか
- STEP3:「訴求」・・企業であなたの強みがどう活かせるのか
では、具体的にそれぞれのステップについて解説していきます。
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STEP1:主張
自己PRでは、エピソードから語り始めるのではなく、まずは「アピールしたい強み」から語り始めるべきです。
というのも、具体的なエピソードから語り始めてしまうと、面接官は「強みは何かな?」と考えながらエピソードを聞かなければならず、ストレスを感じてしまうからです。

そういった事態を回避するためにも「主張→根拠」の順で伝えることは必須です。
誤った自己PR
私は学生時代に〇〇に打ち込んでいました。その中で~。(根拠)そのため、私の強みは「協調性」です。(主張)
正しい自己PR
私の強みは「協調性」です。(主張)というのも学生時代に打ち込んだ○○という経験の中で~からです。(根拠)

STEP2:根拠
次に、あなたがアピールしたい強みが具体的に発揮された「根拠(=エピソード)」を語る必要があります。
面接官は、アピールされた「協調性」という強みが具体的にどのように発揮されたのか、腹落ちしないと評価してくれません。
そのため、「協調性」という強みが際立つエピソードを用いて、面接官が納得するよう証明しましょう。


エピソードの中で、強みをアピールできるポイントは以下の通りです。
強みをアピールできるポイント
- 動機:「なぜ頑張れたのか?」を説明する際に強みを織り交ぜる
- 思考:「どう考えたのか?」を説明する際に強みを織り交ぜる
- 行動:「どう行動したのか?」を説明する際に強みを織り交ぜる


①「協調性」が動機になったエピソードを語ろう
チームや組織へ貢献したいという想いが動機になった体験をアピールすると良いでしょう。
「協調性」が強い人は、チームや組織全体のためにモチベーション高く課題に取り組むことができます。
仕事において、自身の成果ばかりアピールする人よりも、組織としての全体最適を考えられる人の方が重宝されます。
特に大手企業では、他の部署やチーム内のメンバーと協力しながら成果を上げる必要があるため、協調性が高い人が求められる傾向にあります。
そのため、面接においても組織全体の成果がモチベーションになったエピソードを伝えられれば、協調性が高いと評価してもらえる可能性が高いです。
例文
学生時代に●●を研究テーマとしたゼミでのグループ研究に力を入れました。
私は研究テーマについて一定の知識を持ち合わせていたのですが、初めてそのテーマに触れるゼミ生もおり、事前知識にバラツキがある状態でした。
私は知識があるからこそ、周囲のメンバーの理解を助けて、組織として底上げすることが、最終的な研究成果を最良にすると考えました。
そこで私は参考文献のリスト作成や、過去研究の分析に力を注ぎました。
②思考面に「協調性」を織り込もう
方策を考える際に「どうやってシナジーを生み出そう」と考えを巡らせた体験を語れると良いです。
「協調性」が強い人は、何でもかんでも「独力」で解決しようとせず、より高い成果を上げるために他者との連携を視野に入れて課題解決に取り組もうとします。
仕事においても、正しい相手に情報連携できていれば、ビッグアイディアに育った可能性があるにも関わらず、独力で解決を図ろうとしたあまり、小さく収まってしまうこともよくあります。
そのため、行動に移す前にまず「他の人と一緒に取り組めば、もっと良くできるかな?」と考えられる人は「協調性」が強いと評価されやすいです。
例文
ゼミのグループ研究において、私達なりの答えを導き出すことができました。
しかし、私は「これが最適解なのか?」「視野は狭くなっていないか?」と考え、客観的な第三者の意見を求めることを提案しました。
そこで、そのテーマについて過去に研究を行っていた先輩に連絡を取り、煮詰まっている現状を相談し
解決の糸口を掴もうと考えました。
③行動面に「協調性」を織り込もう
利害関係が異なる相手と折り合いをつけられた体験をアピールできれば「協調性」を伝えられます。
「協調性」が強い人は他人とベクトルが合わせるため、上手くWIN-WINの関係を築くコミュニケーションを図ることができます。
仕事においても、たとえ社内の仲間であったとしても完全に利害関係が一致していることは稀です。
そのような状況であっても、自分が取り組んでいる課題に協力することが、相手にとって”利”になると説得できるような人は、どんな職場でも活躍できます。
そのため、上手くWIN-WINの関係を築いて、利害関係が異なる他者を前向きにできた経験を伝えられると「協調性」が強い人と、高く評価されます。
例文
ゼミの研究において、他グループと協働した方が調査を手早く進められると考えたため、他グループの班長に提案しました。
その際、他グループが調査したがっている内容についても、併せてアンケート調査を実施することでWIN-WIN関係を築けることを説得材料にしました。
STEP3:訴求
最後に、あなたの強みが会社でどのように活かせるのか添えましょう。
自己PRはSTEP2で終えても問題ないのですが、「強みがどのように活かされるか」まで伝えると面接官はあなたが具体的にどのように活躍するのかイメージできます。
勿論、その会社の事業や業務内容を理解していないと訴求は難しいので、企業研究を怠らないようにしましょう。
例文
私はこの強みが御社の目指している●●の実現に資するものである考えています。
●●の実現には顧客のみならず、社外のパートナーを巻き込むことが重要であるとOB訪問やセミナーで伺いました。
補足:自己PRとガクチカの違いは?
また、就職活動で自己PRと似た概念として「学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)」についての質問が存在します。
自己PRもガクチカも「学生時代のエピソード」を語る必要がありますが、全くの別物です。
両者の関係を以下の図に整理していますので、参考にして下さい。
※それぞれの違いについて詳しく知りたい方はガクチカと自己PRの違いとは?定義・評価軸・書き方の違いを解説!を参考にして下さい。
自己PRでアピールする強みを考え直したい・・という方に
強みを確認したい方は無料の適性検査を受けましょう。
適性検査を受ければ、「自分の強みがわからない」と悩むことはなくなります。
勿論、引き続き自己分析を継続する必要はありますが、自分の強みを正しく把握していれば、ES・面接で堂々とアピールできるようになります。
その点、適性検査はデータに裏付けられた客観的な強みを教えてくれるので、自分の強みを正しく・効率的に見つけることができます。
過去数十万人の受検データから客観的なあなたの特徴を定量的に示してくれるので、


といった疑念を払拭してくれます。
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自己分析用の適性検査は「キミスカ」一択
自分の新たな強みを発見したいという方は、正直キミスカの適性検査さえ受ければ良いです。
キミスカの適性検査は「強み」や「弱み」は勿論、「ストレス耐性」「価値観」「性格」など10項目も診断してくれるハイクオリティな適性検査です。
また、検査結果からあなたの「ビジネス戦闘力」を測定してくれるので、今のあなたがビジネスでどの程度通用するのか、ズバリ教えてくれます。
更に、診断結果から「人物像」や「適性職種」をフィードバックしてくれるのですが、このコメントを面接官に見てもらえばOKなレベルで超絶わかりやすいです・・・笑
適性検査を受験して得られること
- 「強み」「弱み」が細かく診断
- 自己分析が難しい観点も診断
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【関連記事】キミスカの特徴・評判を現役人事部が解説(就活生による評価まとめ)
【面接対策】深堀り質問への対応するコツ(現役面接官が伝授)
面接でのアピール方法について詳しく紹介しましたが、面接対策としてはまだ不十分です。
面接官からの深堀り質問に回答ができて、やっと面接対策が十分だと言えます。


詳しくは、以下の記事を参考にして下さい。
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【必見】面接官にエピソードを深堀された時に上手く答えるコツ
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あなたの自己PRが通用するか評価してもらう方法
選考を受ける前に、スカウトサービスを活用して自己PRが「企業に評価されるか」を確認することをオススメします。
自己PRを完成させても、面接官に思い通りに評価されるか不安ですよね。
自分で『完璧』と思っていても、以下のように企業視点では『いまいちだな・・・』と感じられることは多いです。
- 客観的視点が欠落した自己PRになる
- 面接官の視点が欠落した自己PRになる
- 伝わりにくい言葉や論理の飛躍が盛りだくさんの自己PRになる
上記のような状態に陥らないためにも、スカウトサービスにあなたの自己PRを掲載してみましょう。
メモ
スカウトサービスとは、登録された自己PRを見た企業の採用担当から特別選考のスカウトが送られるサービスです。
また、登録する自己PRはいつでも編集できるため、「どんな自己PRが企業にウケるのか」を試行錯誤できるのも魅力的です。
なんと言っても、数多くの企業の採用担当にあなたの自己PRを見てもらえるというのは最大のメリットと言えるでしょう。
もし、スカウトを獲得できれば儲けモノ、獲得できなくても改善の余地があるということを選考前に発見できるのです。
ポイント
選考前にスカウトサービスで自己PRが評価されるかテストマーケティングすることが重要


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採用担当によるスカウトサービス徹底比較【キミスカ・OfferBox・dodaキャンパス】
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協調性であることを自己PRでアピールする:まとめ
以上、いかがでしたでしょうか?
本記事では自己PRで協調性であることを上手くアピールする方法について解説しました。
「協調性」があることはビジネスにおいて、あらゆるシーンでポジティブに作用するため、自己PRでも高く評価されます。
本記事を参考に、あなたの自己PRを見つめ直して下さい。
以上、最後まで読んで頂いてありがとうございます。